2010年に世を去った作家R・B・パーカーの小説「警察署長ジェッシイ・ストーン」シリーズをもとにしたミステリードラマ第7作。小説版はパーカー没後も作家を替えて刊行が続いているが、この映画版は第5作から独自のストーリーとなっている。セレックがパーカーも太鼓判を押したというハマリ役のジェッシイをますます円熟の境地で演じるほか、製作総指揮と共同脚本も手掛けた。事実上の解雇で警察を辞職し、もはや“警察署長”ではなくなったジェッシイが見せる警官魂、そして彼をめぐる人間模様が見どころ。
町議会の圧力で警察署長を辞職したジェッシイは、愛犬レジーだけを相手に孤独な日々を過ごしていた。そんなある日、19歳の女性シンディが死体となって発見される。死因はドラッグの過剰摂取。彼女はかつてジェッシイが更生させ、友人となった少女で、その日は連絡の取れない彼に会いに行く途中だったと分かる。自責の念に駆られるジェッシイは、彼女の死に不審なものを感じ、もはや警察官ではないながら独自の捜査に乗り出す。
トム・セレックの当たり役ジェッシイ・ストーン!製作総指揮、脚本も彼自身がやっており、なかなか渋い大人なシリーズです。